【思い出のマーニー】フル動画配信を無料視聴する方法

正直一回見ただけでは、どういう状況になっているんだ?とか、主人公の頭とか精神状態大丈夫なのか?って思ってしまうけれど、最後にマーニーの正体がわかったときに、そういうことだったのかって伏線が全て繋がって最初から見返したくなりました。おばあちゃんとの思い出のおかげで、ある意味主人公は気持ち的に救われたんだろうけれど、ご近所さんとか、主人公を預かってくれてたご夫婦からしたら、あの訳分からない行動は、めっちゃ恐怖体験だったんじゃないかな。

まずマーニーが、美女でとても可愛らしくて、観てるこちらまで惹かれてしまう魅力を持っている存在だなと思うのと同時にマーニーは、一体何者なんだ、誰なんだと思っていました。そして、意外な事実を知ったとき胸が込み上げてきて、一気に感動しました。なんだか、まるで愛って時空を超えて存在しているものなのかなと感じましたし、杏奈だからマーニーに会えたんだと思いました。でもそれは杏奈だけという意味ではなくて、誰しもマーニーのような存在に会えるかもという夢も見れました。

小学生や中学生の時代は、わずかな期間で人間的に成長するというようなところがありますが、その誰にもありそうな思い出に感動します。大人になったからこそ感じる郷愁のようなものを感じることができました。ファンタジックな雰囲気に癒されつつ、ラストのどんでん返しのようなところに強烈に惹きつけられました。マーニーはとても謎めいていますが私は好きです。いずれにしても、この作品は大人向けのアニメと言えます。そしてジブリ作品の中でも秀逸な部類に入ると思います。

心が綺麗になっていくよう感覚になる作品でした。アンナもマーニーも心が綺麗で、2人のやり取りがとても尊かったです。アンナがマーニーと出会ったことで、段々と変わっていく様子を見ていると嬉しくなりました。そしてマーニーの発する言葉や行動が可愛らしいと思う一方でどこか儚さも感じられました。良い意味でジブリ作品らしくない、終始落ち着いた雰囲気の流れており、見るたびに感じることが違うのもこの作品の面白さだと思います。

テーマが愛という複雑なものですが、とても丁寧な作品でした。それだけにクオリティが高く、絵も素敵でした。観終わった後に考えたり、映像の中で回収されていくのも良かったです。内容も理解しやすくて、ストーリーが良いので独特の儚い感じが好きな人にはお勧めです。見どころは、ラストのマーニーが手を振り主人公を見送るシーンです。この後にこの少女が大人に成長する過程には、これが重要な思い出になっるのが、よくわかる良い演出だったと思います。

親切で大人な対応ができる信子に対して「太っちょ豚」と悪口をいう傍ら、美しいマーニーに対しての杏奈の態度が悪い意味できちんと子供らしいなと感じました。杏奈の思春期特有の気難しさと苛烈な言動は大人が見れば腹立たしくあんな自身がとても性格の歪んだ少女に見えますが、自分の子供の頃を思えばあんな感じだったのだろうなとも思える様な描き方をする米林宏昌監督のすごさを感じました。そしてさすがジブリ映画と思うのは食べ物のシーンがおいしそうなところと、北海道の湿地を美しく表現したシーンです。見るだけで聖地巡礼したくなるほどの力を持っていると思いました。

杏奈が最初は独りぼっちで、なかなか周りとはとけ込めていないのが不憫でした。彼女の境遇が家族とは縁が薄くて自身も喘息を患っている事もあって、自分に自信が持てなくなっているのかなぁと思っていましたが、田舎に行った時に少女に酷い言葉を投げかけてしまったのは残念でした。マーニーという少女との出会いは、寂しい杏奈の作り出したものなのか現実なのかな？とずーっと不思議な感じでした。マーニーの存在は少し難しくも思いましたが、後でその関係が分かってきたり、杏奈の現実の世界でも新しい出会いがあったり、杏奈の頑なだった心が少しずつ成長していくのが良かったです。

本当の両親もおばあちゃんも死んでしまった、私はもらいっ子なんだという心の重荷を背負っていた杏奈さんが知ってしまった、自分を育ててくれている親切なおばさんたちが、杏奈さんを育てることでお金を貰っていたという事実。大人になればそれは正当な権利で、杏奈さんの為に使われるべきお金であると判断出来るだろうけれど、負い目引け目があるからネガティブ思考へと引っ張られてしまうんだろうなと、初めの頃ずっと怪訝な表情をしていたのも頷けました。

大人でも引き込まれていくほど、夢の中のような不思議さと、どこか現実味のある内容がふんだんに盛り込まれていて、最後まで見入ってしまいます。主人公の杏奈を客観的に見始めていたのに、ストーリーが進むにつれて物語が持つ不思議さに夢中になってしまいました。マーニーの神秘的な不思議さと、その存在がとても気になって目が離せなくなります！そしてボートがまたいい役割で境界線を作り上げていたのも強く感じました。子どもよりも大人の方が物語の展開に強く引き込まれていくかもしれません。