もののけ姫のもうひとりの主人公「アシタカ」は、ジブリ作品のなかでもトップクラスのイケメンキャラだと言われていますが、その一方では「カヤ」という許嫁がいるにも関わらず、サンに乗り換えたのではないか?という疑惑があります。
そこで、この記事ではアシタカについてまとめて行きながら、本当に浮気者なのかを検証していきたいと思います!
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※この情報は、2021年8月12日時点のものです。現在は情報が異なる可能性がありますので、最新の情報はTSUTAYA DISCASウェブサイトにてご確認ください。
アシタカについて
アシタカの出身部族について
引用元 https://www.ghibli.jp/
アイヌ民族であるエミシ(蝦夷)一族の数少ない若者であるアシタカ。エミシは、大和朝廷から続く、歴代の中央政権から見て、現在の関東地方、東北地方や北海道や樺太に住む人々の呼称。大和朝廷による、支配地域が拡大するにつれて、人々及び地理的範囲は変化していった。
近世以降、北海道、樺太、千島列島、カムチャツカ半島南部にまたがる地域のアイヌ民族を示すようになっていた。アイヌ語を母語としている。大きく、エミシ、エビスとエゾという2つの呼称に大別されている。
古代のエミシは、本部東部とそれ以北に居住しており、政治的、文化的において、大和朝廷やその支配下に入った地域への帰属や同化を拒否していた集団の事を指していた。統一した政治勢力が無く、積極的に朝廷に接近する集団や敵対した集団が記録として残されている。
次第に影響力を増大させていった大和朝廷によって、征服または吸収されていった。アシタカが描かれた時代は、大和朝廷との戦いに敗れ、(平安時代、坂上田村麻呂の蝦夷討伐)500年余りが経過し、朝廷や将軍も衰えていた時代で、朝廷の権威が落ち込んでいた。アシタカの一族は、北の地の果てに隠れ住んでおり、エミシ一族も衰亡しつつあるとされていた。
アシタカが部族を追放されたエピソード
引用元 https://www.ghibli.jp/
アシタカの許嫁である、カヤとその仲間がタタリ神となったナゴの守に襲われそうになっていたところに現れ、タタリ神に矢を放つ。カヤ達の命や村は守れたものの、その代償として死の呪いをかけられてしまう。
事態を知ったエミシの隠れ里の老巫女で、村のまとめ役であるヒイ様が、石や木片などを並べ、まじないでアシタカの事を占う。すると西で不吉な事が起きているから、西へ向かうようにとお告げが下される。
村の衆は、自らの身を犠牲にしてまでタタリ神に立ち向かったアシタカの事情を踏まえて、どうにか救って欲しいと懇願するが、ヒイ様の力では呪いをどうする事も出来なかった。ヒイ様は、ナゴの守の死体内から出てきた、タタリ神になる原因を作った石火矢のつぶてをアシタカに手渡して、掟に従って見送りなしで旅立つようにと告げる。
この事により、アシタカは一族を離れて、ヒイ様に告げられた通りに西に向かって旅に出る事となった。つまりアシタカが部族を追放された理由は、ヒイ様による占いによるものではないかと考えられる。
カヤにもらったプレゼントをサンにあげてしまう
引用元 https://www.ghibli.jp/
村の掟により、誰にも見送られる事無く、故郷から旅立とうとしていたアシタカだったが、罰を受ける覚悟でカヤがアシタカの見送りにやって来る。その際、カヤがアシタカに手渡しのが、エミシ一族の乙女が変わらぬ心の証として異性に送る、黒曜石という球がついた小刀である。
アシタカの許嫁であったカヤにとって、この別れはとても辛く苦しいものであり、離れていても心はいつもアシタカにあるというのを小刀を持っていてもらう事で、伝えようとしたと思われる。
そんなカヤの想いが詰まった大切な小刀をアシタカは、何故サンに贈ってしまったのだろうか。そこにはカヤの想いに応えられなかった自分が、出来る事とは何だろうかと考えた時に、アシタカは目の前にいるサンを幸せにしてこそ、その想いに応えられると考えたのではないだろうか。
側にいないカヤには愛情を注ぐ事が出来ず、サンに小刀を持ってもらう事でカヤを思い出し、カヤへ注げなかった分の愛情をサンに注ごうとしたのではないかと考えられる。
一見するとカヤの想いが詰まった小刀を別の女性に渡すのは酷い行為だと思われるが、普段のアシタカの姿を見ていると、人に対して酷い行動を取るような人物には思えず、カヤとサンに対して誠実にある為に、この様な行動をとったのではないかだろうか。アシタカがカヤの小刀をサンに渡したのは、ある意味決意なようなものが感じられる。
アシタカの男前なエピソード
呪いを受けても村を守ろうとするところ
引用元 https://www.ghibli.jp/
アシタカが呪いを受けるきっかけとなったのが、タタリ神となったナゴの守から、村人や村を守ろうとした事がきっかけでした。タタリ神の命を奪う事は、自分自身に害が及ぶと考えられたのにも関わらず、アシタカは自らの身を犠牲とします。
その為、少しずつ呪いが進行して、じきに命が奪われてしまうという、恐ろしい死の呪いをかけられる事となりました。更にその呪いがきっかけで、アシタカは村の掟に従って村を追放される事態となりました。
アシタカがそうまでして村を守ろうとしたのは、一族の長となるべく教育を受けた為ではないだろうか。だからこそ我が身を犠牲にしてでも村を守る事を選んだのではないだろうか。
自分を犠牲にして人々を守る、まさに王として相応しい行動であり、アシタカの男らしさを一面を感じられるエピソードである。
呪いによって強大な力を身につけたところ
引用元 https://www.ghibli.jp/
タタリ神の呪いにより、アシタカの右腕には呪いの印である赤黒いアザが出来ました。この事をきっかけにアシタカは、10人がかりで開けるタタラ場の大門を1人で開けたりするなどの強大な力を身につける事となりました。
その姿は、まさに、様々な敵に超人的な力で立ち向かう、ヒーローとも呼べるような姿ではないだろうか。圧倒的な力を持つアシタカの姿には、格好良さを感じます。
しかし、この力は呪いにより出来た力であり、当然良い事ばかりでは無く、アシタカの命を徐々に蝕んでいくという悪い部分もありました。死の呪いをかけられたと知れば、恐怖に怯えるというのが大半の人が感じる感情なのではないだろうか。
しかし、アシタカは、怯える事無く、むしろ自分の運命を受け入れるという潔い姿を見せます。王になるべく育った故か、どっしりと構えているアシタカの姿は、まさに男の中の男という風に感じます。
男前なセリフについて
引用元 https://www.ghibli.jp/
「生きろ、そなたは美しい」
こんな言葉を男性からかけられたら、女性は思わず惚れてしまうのではないだろうか。女性に対して美しいと言葉をかける事さえ、恥ずかしいと思っている男性が多くいる中で、アシタカがさらりとサンに伝えたこの言葉。
爽やかなアシタカが言うからこそ、余計良く聞こえるのかもしれません。しかし、この美しいには、サンの容姿を褒め称える事だけでは無く、サンの心の中の事を言っているように感じます。自分を捨て、自然を破壊する人間を憎んでいるものの、サンの中の優しい心をアシタカは見抜いていたのだと思います。
「共に生きよう、会いに行くよ、ヤックルに乗って」
シシ神に首を無事戻し、世の中に平和が訪れる中、サンはアシタカと一緒にいる生活ではなく、森で今までの様に暮らす事を選択します。
そんなサンの考えを理解し、サンは森で、自分はタタラ場で暮らす事を選択したアシタカ。互いに想い合いながらも、離れた生活を送る事となってしまいましたが、好きな人の気持ちを尊重しようというアシタカの優しさが隠されており、とても良い言葉です。
自然との関わりについて
引用元 https://www.ghibli.jp/
この作品は、人間と森で生きる者達が争う姿が描かれていますが、アシタカは森で生きる者達の考えも理解出来る、唯一の人間の様な気がします。アシタカが互いの橋渡しとなり、森と人間の共存が実現出来れば良いのですが、作品中では解決に至っていません。
アシタカとサンが互いが行き来する事で、森と人間の共存が可能となるのではないかと期待感が膨らみます。自然を思いやれるからこそ、人に対しても優しく接する事が出来るのかもしれません。
アシタカの考えが周囲の人々に広まり、自然に対する考え方が変わっていけば良いのですが。アシタカという人物を読み解いていくと、様々な一面が見えて来て、性別を飛び越えて人間として素晴らしい人間である事がわかります。
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