映画公開からなんと40年以上も経過していますが、その魅力は色あせることなく人気を博している、ルパン三世の初期作品である「カリオストロの城」
本作は、スタジオジブリとのコラボ作品でもあり、ルパンと宮崎アニメの融合という、意外性のある作品でした。そんな本作では数々の名言が誕生しましたが、そのなかでも特に印象的だった言葉をまとめていきたいと思います!
ルパン三世「カリオストロの城」名言まとめ
「前祝いにパァーっとやっか!」
引用元 スタジオジブリ「ルパン三世 カリオストロの城」
カジノに潜り込んで盗み出すことに成功した大金は、どうやら偽物であることに気づいたルパンがそれらを車の中から放り出したと同時に放ったセリフです。
ふつうだったら?!「せっかく手に入れたのに」と悔しがるはずですが、「まあしょうがないな」と諦めがつきながらも気持ちを切り替えられているところに、盗みを続けることがお金がゴールではなく、そのプロセスにロマンを感じているからという彼なりの信念が伝わる一言でもあります。
「どっちにつく?」「女ぁ」
引用元 スタジオジブリ「ルパン三世 カリオストロの城」
花嫁の姿をした女と黒い衣装に身を包んだ男らが、パンクの車の修理をしていたルパンと次元の横を大急ぎで通って行きました。「どっちにつく?」と言う次元に、「女ぁ」と返すルパンです。
ルパンは女が好きなのです。映画の最初の方で出てくるやり取りであり、ルパンと次元の仲の良さを表しています。この後、お馴染みのテーマが流れ壮大なカーチェイスが繰り広げられます。見ごたえ抜群のカーチェイスシーンに観客は引き込まれます。
「おや、ま!俺みたい!今晩どーお?」
引用元 スタジオジブリ「ルパン三世 カリオストロの城」
次元と共にレストランにやってきたルパンが、女性店員からカリオストロ伯爵が女たらしであることを聞いた時に、
その女性店員に対してルパンが返した茶目っ気たっぷりのセリフです(笑)
ルパンも女性に目が無いところは同じかもしれませんが、ユーモアを含んだ言い方であけっぴろげにできるところが、彼なりの「人たらし」の魅力なのかなとも解釈できます。
「バカヤロー!そいつがルパンだ!」
クラリスを伯爵から助け出すために、銭形警部に変装して潜り込んだルパンを追いかけて、警備の兵士に対して本物のとっつあんが「今ここに俺が来なかったか?」と聞いた後に放ったセリフです。
長年いたちごっこで追いつき追いかける関係を続けているからこその、ある種お馴染みの場面でもありますが、どこかイキイキとしているようにも感じ取れる一言だなと感じました。
「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」
引用元 スタジオジブリ「ルパン三世 カリオストロの城」
石川五右衛門はクラリスの件で災難に遭うのを不愉快に思っていました。そんなクラリスから温かい言葉をかけられたのです。その言葉の魔法で五右衛門の心に火が付きます。
気を引き締め「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」と言って、敵の兵士達との戦いに挑んでいきます。普段は物を斬ることを嫌い、常に冷静でいられる五右衛門ですが、女性のためにここまで大胆になれる貴重な瞬間を描いたシーンです。心を持ち方次第で人は変われるんですね。
「まさか。捨てたの」
引用元 スタジオジブリ「ルパン三世 カリオストロの城」
峰不二子はクラリスにルパンとの関係を「時には味方、時には敵、恋人だったこともあったかな」と説明します。お嬢様のクラリスは「捨てられたの?」と唐突に質問します。不二子はあっさりと「まさか。捨てたの」と返します。色っぽいだけじゃない頭脳明晰の不二子です。
それでいて毅然としたカッコよさ、負けん気の強さが表れるシーンです。自らの欲を優先し、ルパン達と協力することもあれば敵対することもあります。自分を曲げない不二子を象徴しています。
「どうかこのドロボウめに、盗まれてやってください」~「今はこれが精一杯」
引用元 スタジオジブリ「ルパン三世 カリオストロの城」
ルパンはカリオストロ城に監禁されたクラリスを助けきました。「どうかこのドロボウめに、盗まれてやってください」とルパンに言われたクラリスは歓喜するも不安になります。
カリオストロ家伯爵を恐れての事でした。ルパンの身を案じクラリスは断ります。ルパンはクラリスの心を解そうと手品で花を出し、「今はこれが精一杯」と告げました。本来は泥棒であるルパンが身の程を知りつつも、愛する人を守りたい一心で出た言葉と解釈します。
「まさに人類の宝ってやつさ。俺のポケットには大きすぎらぁ。」
カリオストロの城の街並みや光景を見た時に感じたことを口にしたルパンのセリフです。泥棒でありながら「盗む」行為にロマンがあるかどうかで判断する彼なりの心境を現した言葉かなと感じました。
そんなプライドを持った姿に多くの人が魅了されていくんでしょうね!
「困ったことがあったらね、いつでも言いな。おじさんは、地球の裏側からだってすぐ飛んできてやるからな。」
クラリスを伯爵の手から救いだすことに成功した後、ルパンは彼女から去って行こうとするものの、離れたくない気持ちが強い彼女に対してルパンが返した言葉です。
普段はおちゃらけた感じですが、いざというときには人助けをしたりと人情味ある彼だからこそ、説得力が生まれる言葉ですし、こういう彼なりの気遣いが人の心を盗んでしまう所以なのかもしれません・・・
「一人でカッコつけて悩むんじゃねえ ほら言え!」
ルパンはある事実を胸に秘めていました。ルパンは昔、カリオストロ城に盗みに入りました。酷い怪我をして盗みも失敗に終わるのですが、まだ幼かったクラリスがルパンを助けてくれたのです。
次元にそのことを黙っていたルパンでしたが次元に見透かされ「一人でカッコつけて悩むんじゃねえ ほら言え!」と羽交い絞めにされます。そうしてルパンは素直に打ち明けるのでした。互いへの友情の深さが描かれ、次元のやさしさが身に染みるシーンです。
「奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」
引用元 スタジオジブリ「ルパン三世 カリオストロの城」
銭形警部はまたしてもルパンから逃げられます。クラリスを救出したルパンは仲間たちと遠くへ逃げました。銭形警部は「ルパンめ、まんまと盗みおって」と悔しさをにじませます。
ルパンは盗んでいないとクラリスが言うと、「奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」と銭形警部が発しました。ルパンがどれほど人を魅了するのか銭形警部が痛いほどわかってると思わせる場面でした。とっつぁんと呼ばれながらも、こんな洒落た言葉を口に出す意外な面も見れました。
さいごに
ジブリ作品では、この「カリオストロの城」の後に「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」を代表として、数々の名作を産み出してきたと同時に、多くの名言を残して多くの人の心に語り掛けてきたと思います。
制作の段階でどのキャラクターがどんなセリフを発するのかを、よく考えたうえで組み立てていくのだと思いますが、個人的にはとっつあんこと銭形警部の「奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」というセリフには、
表向きにはルパン逮捕に向けて躍起になってはいるものの、実はそれを楽しんでいることや、ルパンの魅力をわかったうえで、戦友に向けた一種のリスペクトを込めた一言でもあるように思えてなりません。
2020年の放送で17回目を迎えますが、放送するたびに二桁台の視聴率をキープしていることからも、多くのファンに愛される所以のひとつがこれらの名言にあるのかなとも思えました!
ルパン三世について、別の記事でも取り上げていますので、宜しければご覧ください。
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