【相棒21】13話見逃し配信動画を無料視聴＆再放送情報

冒頭に絵画が傷つけられたのを見て、普通こういう芸術作品ってアクリル板とかで保護されているんじゃって思ったら、傷つけてもらうことが前提だったから、わざと剥き出しだったんですね。夫を天才芸術家にしたてあげたくて、わざと無理心中を装ったり、公衆の面前で贋作に被害を与えたりと、他人から見ると一見狂気にも見える事件でしたが、過去の天才芸術家達の人生が波乱万丈であると言われてもいることだし、奥さんが必死になってしまったのも分かる気がします。

画家の牧村は愛人と心中を図り、自分だけが死んでしまいました。最後の作品は自分と愛人を2輪の花に例えた椿二輪と言う作品です。その絵を男がナイフで切りさきました。一体誰が頼んだのか、作品の本当の意味は何なのか、牧村の死の謎が深まりました。右京と薫が牧村のスケッチブックをもとに捜査を続けたことで、椿が咲く時期から謎を解いたのはさすがです。牧村は自殺で妻が絵を売るために画策しました。そこまでして、夫の才能を世に残したかったのかと、執念を感じました。右京が薫の言葉をヒントにして謎が解けたので、うれしそうにしているのが印象的でした。絵を盗んだ犯人が、誰よりも絵からあるれる情熱を感じたのが皮肉でした。

亀山さんがあの二輪の椿の絵に対して、情熱は感じられないという言葉が重要になるとは思いもしませんでした。愛人、奥さんどちらの絵を描いたのか画家が亡くなりどう判明していくのかと思っていました。ただ愛人には違和感があったり、奥さん役はあの中山忍さん。でも奥さんが犯人とはとても感じられず、アトリエ長が怪しいとしか思ってませんでした。でもそこは相棒で、どんどん色んな真実がわかって驚く事ばかり。牧村を情熱的な画家にする事により人気の作品にさせるシナリオとは。右京さんの奥さん自身が牧村の絵を信じてなかったという言葉にハッとさせられました。その作品のおかげで人生を変えた男性がいるという所が救いでした。

自分の才能に悲観して自殺した夫・牧村遼太郎画伯のことを、情熱の画家に生まれ変わらせる為に大宮アカネさんとの心中に偽装したんだろうけれど、牧村画伯の作品が持つ力を本当に信じていたなら、やがて正当な評価がされると待てたんじゃと悔やまれて、そんな智子さんの自分への評価も感じ取っていたから自死を選んだのではないかと考えてしまいました。切ない事件だった中でも唯一救いになったのは、窃盗犯が「椿二輪」に強烈に惹かれて真面目に働きだしていたことで、確かに1人の男性の人生観を変えていたんだなと知ることができました。

心中事件で亡くなった牧村遼太郎の作品『椿二輪』の椿は自分がモチーフだと主張する彼の妻・智子と彼の愛人で心中相手の大宮アカネが静かにやりあうような設定も面白いと思いました。本物の『椿二輪』が盗まれていたという展開には「そうなんだ」と驚きでした。結局、遼太郎の追悼展に絡む人間たちが怪しく見えるのは面白かったです。右京がひもといて、語り出す真相も興味深かったですが、相変わらず彼の洞察力＆推察力はすごいなぁと感じました。単独で騒動を起こしたのではなく、智子を含む3人で犯行に及んだのもハッとさせられました。

右京と亀山は亡くなっていた画家の牧村遼太郎の絵の素晴らしさに気付いて後々は多くの人に評価されるだろうと考えていて、更に窃盗をしていた梅田も金目の物に感覚が鋭いためか牧村の絵に引き付けられて盗んでしまう事もあったので、わざわざ情熱的な画家というイメージ作りをしなくてもよかったはずであり、智子は無駄なことをしてしまったために牧村の描いた絵を評価する人は一切いなくなってしまった気がしてなりません。
絵を盗んでしまった梅田の芸術的センスがあるだけに、窃盗犯なんて止めて本物の美術品を見抜く鑑定士になった方がいいのにとモブ的な役割りでしたが思いました。

情熱の画家である牧村遼太郎の展覧会でナイフを持った男が現れてしまい、大変な状況に感じました。「椿二輪」という油絵を切り裂かれてしまい、どうしてこのような事件が起きてしまったのか考えてドラマを観ることができました。大宮アカネという人物が事件に関与していると考えられ、推測しながらドラマを見ていました。右京には、事件の真相を探ってほしいと思いました。水谷豊さん演じる右京の活躍するシーンに期待してドラマを観ることができました。

右京曰く「激しい情緒、炎のような衝動に突き動かされるのが芸術家」薫曰く「一般常識が通用しないのが芸術の世界」。更には「大衆とは得てして物語性を求めるもの」。作中に飛び交う台詞が「芸術の本質とはなにか」を視聴者に語りかけてくる。勤め人にはおよそ縁の薄い感性の世界、しかしそれを評価する声の多くが、実は縁の薄い者たちのものだったりする。その世界に造詣が浅くとも、物語性が想像力をかきたて、それぞれがその意味を見出そうとする。芸術を観賞する際の心得とは？回答は「そこに物語を見よ」だ。しかし窃盗犯の「盗みたい」と思うその衝動こそが実は、故人の作品に対する最高の評価であった。その内容の味わい深さに感動。

今回の事件は、絵や絵の才能に取り憑かれた人たちの犯行であったことに、悲しみを感じた。絵や絵の才能に対して、あまりにも純粋すぎたがゆえに、起こってしまった悲劇だったように感じた。他のものと比べて、絵画が評価されることは、なかなか難しいことなんだなと、改めて実感させられた。だからこそ、劇中で語られていたように、事件になる前に、防ぐことはできなかったのかと、悔やまれ、残念に思った。その人の絵や絵に対する才能を愛していたのなら、なおさら起こしてはいけない事件だったのではないかと思った。今回のような事件に関わらず、本当にその人のためになる行為であるのか、今一度立ち返って深く考えるべきであると実感した。

薫が美術鑑賞とは似合わないと思ったけど右京と一緒なのが仲良しで微笑ましいし、絵の逸話を聞いて納得しました。薫がママチャリで落としたネギを探して、伊丹達に指示を出して仲良く捜査したのは笑えました。切り裂かれた絵が偽物で、美術館で襲われた男が本物を盗んでいたとはビックリだし、薫が情熱を感じられないと絵を見る目があって見直したし、額縁に付いていた毛で分かったのは流石は右京ですね。本妻と愛人の戦いかとワクワクしたのに、本当は自殺で全部お芝居だったとは愛だと思いたいです。窃盗犯が絵を見て人生をやり直したくなったとは羨ましいし、自殺した後に認められたのは皮肉ですね。